海外駐在員の目から見た日本とイギリス


by Mikihiko_Makita
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calpis

日本の食料品店で、会計のためレジの列に並んでいた時のこと。
僕ら家族より後に入店してきた黒人兄ちゃんが、何やら一生懸命に品物を探している。

現地人が日本の食材を買い揃える光景は、昨今の日本食ブームの影響で別に珍しくもなんともないのだが、なぜかその黒人兄ちゃんは店に入って来る前から「買うモノは決まっている」という雰囲気を濃厚に醸し出しており、その一途さが僕の興味をがっしりとつかんだ。要は、「どのような日本食材が彼をそこまで一生懸命にさせるのか」非常に気になったわけだ。

彼がたどり着いた先は、飲料などが集まる大型冷蔵庫の前。
そこで彼は、迷うことなくカルピスの原液パック(500ccほど)を手にした。

カルピスはヤクルトと並んで、こちらでもある程度の市民権を獲得している、日本生まれの乳製品である。イギリスにそこまで熱狂的なカルピス信者がいるなんて、日本のカルピス株式会社本社に教えてあげたいくらいだが、とにかくその黒人兄ちゃんはカルピス原液2パックを宝物のように大事そうに抱え、レジの列の最後尾に並んだ。

彼のカルピス熱はそれまでにとどまらなかった。
会計待ちで彼の後ろに並んだ現地の白人女性に、そのカルピスのバリュー(美味しさ)をとくとくと語り出したのである。

ちょっと距離があったので会話の内容までは聞こえなかったが、近くにいた妻によると、「スピリッツなどこちらのお酒で割ることによってイギリス式カルピスハイを作ったら、目が飛び出るほど美味しかった」というような内容で、黒人兄ちゃんが相当真剣にカルピス原液を白人女性に薦めていたらしい。

どんだけ好きなんだ、カルピスが。


支払いを済ませた僕たちは、店を出る前にもう一度彼らの方に目を向けた。
後から来た白人女性の手にも、カルピス原液のパックが神々しく光り輝いていた。
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by mikihiko_makita | 2010-11-21 18:40