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海外駐在員の目から見た日本とイギリス


by Mikihiko_Makita
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誓いを果たすことの難しさ

昨日、衛星TVで広島平和記念公園での記念式典の模様が流れていた。

毎年この時期になると、僕は時間の許す限り「戦争」という二文字について少しだけ真剣に考えることを心掛けている。勿論、ブラウン管から肉声で実体験を語ってくる被爆者のような説得力を持ち合わせるはずも無いが、戦争と言う「事実」がこのまま風化されていくのをただ指をくわえて見ているのは現代に生きる者として許されない、と思うからだ。

終戦から62年経過した今、戦争体験者は年々減少して近い将来、僕たちのような「戦争を知らない子供たち」世代だけの時代が必ずやってくる。正しく語り継いでいくことは至極難しいけれど、なるべく多くの正確な情報をきちんと後世に残していくために、戦争について毎年一回は真面目に深く考察して自分なりの意見創出を試みること。それが最低限、僕たちに課せられた使命なのだと思う。

「安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませぬから」

原爆慰霊碑の碑文を改めて眺めてみると、その重さが伝わってくる。今までは額面通りにこの中の「過ち」が「核兵器の使用」なのだと思っていた。しかし、この「過ち」とは一個人や一国の特定の行為を指すものではなく「戦争」そのものなのだ。従って、この碑文は全世界人類の未来永劫の「誓い」であるべき。

しかし周りを見渡すと、これは何て実現困難な「誓い」なのだろう、と身を震わさずにはいられない。
by mikihiko_makita | 2007-08-08 07:52